有元利夫展へ行ってきました。
有元利夫を初めて知ったのはこのCDが出たとき。
このDENONのアリアーレシリーズ。
初めて見たときこの不思議な絵がすごく印象的でした。
バロック音楽にぴったり。
独特の画風だけどどこか懐かしい感じがする。
ずっと(10年以上だ)CDで見るだけで満足していたのですが最近こういう本の存在を知って
すごく若くして亡くなられたのですね(享年38歳)
生きておいでであれば63歳。
船越桂氏より少し年上ですね。
本で有元さんの作られた陶器のお人形を見てふと船越氏を思いました。
バロック音楽にぴったり、というのももっともで有元さんはリコーダーを演奏するのがお好きだったのです。
リコーダーで気の赴くまま吹いたフレーズを録音してプロの方に曲に仕上げてもらったりされたようです。
トラベルソの師匠が昔何処かの有元利夫展で演奏する仕事があって
そのとき有元利夫作の曲を吹いた、と仰ってました。
バロックではないけれど録音テープつきの版画集「7つの音楽」といういのもあって、本では小さすぎてどんな曲がイマイチ分らないけど、こういうのなんかいいな。
命日の2月24日から二週間、毎年小川美術館で展覧会が開かれているそうです。
ちょっと分りにくいところですがひっそりと静か。
ここは本当に行ってよかった・・・
小川美術館のH.P
大きな作品も小さな作品もあるのだけど、不思議とその大きさに見る印象は影響されないのです。
(うまく云えないな)
有元さんの絵は大きさにかかわらず静かな空気が漂っている。
大きな作品にありがちな圧迫感もないし、小さな作品にも濃密な気配がある。
(「楽典」はとても小さな作品だけどスケールの大きさを感じた。)
どれも親密で明るい。
部屋の壁にかけて、ずっと見ていたいな。
(これは本から。ビオラをひく人)
今回の展示はどの絵も題名を付けられてませんでした。
ほの暗い部屋で絵だけと向き合える空間(すわり心地のいい椅子も要所要所に設けられてる)。
ハープの曲がかかっていて、それは有元さんの曲らしい。
平野古陶軒でも版画展が開かれてました。
ヴィヴァルディの春(バロックの情景)の複製?があって、これはバックの赤がとても鮮やか。
小川美術館で見たオリジナルの「春」はもっとくすんだ色なのだけどこれはこれでとてもよかった。
平野古陶軒はお店なのでお値段がついてました・・・買おうか(^m^;)。
本の内容もとても興味深かったのです。
なかでも「浮遊すること」の章。
通俗のなかにある絶対の美を手垢を取り去って描くこと。
(まとまらないまま、終わります。)
(データを追加)
有元利夫展
2009年2月23日~3月7日 11:00~5:00(入場は4時半まで)
会期中無休
無料
小川美術館 (03)3263-3021